ことばブログ

吃音を中心に、「ことば」について心理言語学や認知神経科学の立場からいろいろなことを考えています。

臨床も悪くない

 毎週金曜日は吃音外来でSTとして臨床をしているけど、実はSTになるために勉強をしていた学部生時代は、STとして臨床に携わることに全くと言っていいほど興味がなかった。言ってしまえばSTという職業に就きたいとも思わず、ただ吃音のことを学べればいいと思っていたわけで。でも4年間を通して吃音に関する授業はわずかに15コマしかなく、失語症や言語発達、嚥下やその他もろもろの授業ばかりの毎日。自分の選んだ道を悔いたことも数知れず。臨床実習なんてほぼ苦痛でしかなかった。

 

 けどこうして週1回ではあるけれど実際に臨床をしてみると学ぶことは多いし、結局吃音だけじゃなくて機能性構音障害・言語発達障害・音声障害などなど吃音外来とは言いつつもさまざまなものと向き合う機会も多く、それを自分の研究とか大学院で学んでいることと結びつけて考えると結構楽しい。そう思えるのも今の自分の環境がとても恵まれているからなんだろうけど。

 

 塾講師が天職かなって思うことが多いけど、1人のひと、と向き合って同じ方向を目指して一緒に悩んで考えて前に進んでいくのって、STの臨床も同じなんだよね。もっと早く気づけよって感じだけど(笑)。でもだからと言って毎日毎日臨床をやっていく自身がある訳でもなく、やっぱり自分のベースは研究に置きたいのかなとも思ったり。5年後10年後はどうなっているかわからないけど。

 

 けどまあ結局今自分が院生としてもSTとしてもなににしても充実してるのは周りの人たちに恵まれているからなんだなっていうことはつくづく思う。特に指導教官と病院のドクター。それにそのドクターを紹介してくださったYさん。自分が修士で入るまでは吃音の研究なんて全く行っていなかった研究室で指導教官も本格的に吃音研究を始めてくれて、好きなことをさせてもらっている。病院のドクターには某学会でYさん経由で声をかけて頂いて、トントン拍子で話が進んで自分には願ってもみない好条件でSTとして働かせていただいて。こういうことを決して当たり前と思わず、自分ができることに精一杯取り組んで結果を出すことが、少しでも恩返しになればなと思ったり。

 

 なんか話がずれてしまったけども、あらためて臨床も研究も楽しいなと最近思っている訳です。